落雷

ほぼ自分用雑記帳 見た映像 行った現場とか

中居正広主演"ナニワ金融道"感想

ナニワ金融道放送後気になってレンタルして視聴した、ナニワ金融道シリーズ。

各話を比較しての感想です。ネタバレあるよ! 続きからどうぞ。 

 あらすじ・キャラ紹介・各話感想となっております。*1

■…ナニワ金融道ってどんな話?

 舞台は大阪。

失業した所を「帝国金融」という金貸し業者の社長・金子に運良く?拾われた灰原達之(中居正広)。

社長や、上司の桑田と一緒に、時にロマンスあり、時にバイオレンス(灰原が振るわれる)ありの、借金と人をめぐる物語…

 主人公灰原が優しくてかっこ良くて時にちょっとヘタレで憎めない良い奴。

 そして脇役のキャラクターがとにかく濃い!金融の話があまりわからなくても見られる。

 テロップにちゃんと説明が書いてあるのでしっかり見てればお金の知識も付く。

 関西人が聞くと笑ってしまうような「エセ関西弁」を使う役者さんも居ますが、本場の大阪弁を使う吉本芸人もかなりの数が出演しているので、見終えた後にはイントネーションがうつってしまうかも!?

■…かんたんキャラ紹介

主人公:灰原達之 中居正広

大阪へ一旗揚げに来た、九州出身*2の焼肉屋店員…だったが、ひょんなことから帝国金融で働くことになる。一目惚れしやすい。毎回ヒロインと良いところまで行くのに結局は物に出来ない。シリーズ7作目現在、独身。社長と桑田に「風俗に通いまくってる」と笑われること有り*3。優しすぎる所があり、客に対して甘くなりがち。回を追うごとに成長してゆくが、その甘さは完全に消えておらず、彼の持ち味となる。金融業は自分の天職なのか、それとも向いていないのか…自分なりの金融道を探しながら、仕事を続けている。

桑田澄男 小林薫

ド派手スーツに日の丸扇子、パンチパーマとコテコテ(すぎる)関西弁!新人・灰原の教育係で、特に序盤は桑田・灰原の二人で外回りすることが多い。時にゴリ押しで犯罪スレスレのことを客にさせたり、時におどけてみせたり…。灰原に対しても高圧的ではなく、ヘタレっぽい一面も見せるのが彼の憎めない所。(利子安く貸してあげると冗談を言った客が本当に金を借りに来てしまい、自分の代わりにその相手をしろ!と灰原に言ったシーン…灰原「何でですか~!?(怒)」桑田「ええがな普段メシおごってるがな」灰原「なんで!?…もぅ~!(しぶしぶ行く)」)先輩後輩なのに距離感が近くて二人のやりとりは面白い。笑えて和む場面も多い。絶対桑田さんに金借りたくないけど。

金子高利(金子社長) 緒形拳

帝国金融の社長。金を回収するためならば少々強引な手でもやってのける。性格は穏やかで滅多に声を荒らげず、よく微笑んでみせるが灰原曰く「目がいつも笑ってない」。灰原が「客のために自分を犠牲にしても構わない、だから融資を認めて欲しい」といった意を表明した際には彼の意志を認めた上で、「灰原がその客の連帯保証人になるのなら、融資を認める」というようなことを言ったり、仕事をやる上で(身内へさえも)甘さは全く無い。大抵の場合、灰原(の客)が起こしたことに桑田が対処できなくなると出てきてすごいパワーで解決してくれるチート。ビッグ。つよい

 

 

■パート1 1996年2月16日放送 中居さん23歳

ヒロイン:高橋 正子-深津絵里

超肌が白い深津絵里さんと並ばなくても肌が超黒い中居さん。真っ黒。黒。こんがり。

当然だけど中居さんが初々し くて、おまけのインタビューを見ていても当時の「駆け出しまだまだ勉強中、役者業もがんばります!」みたいな雰囲気が可愛い。今の中居さんはペラペラ~っと言いたいこと を上手く話せるのを知っているからこそ、あの~とか繋ぎの言葉が多い中居さんの話し方は「司会者・中居正広になる前」という感じがたまりません。

序盤で金融業が君の天職だよ~とちやほやされる新人灰原が、目に見えて調子に乗っていてかわいい。客の相談に乗り助け舟を出したり金を回収するとなれば厳しくシメたり…という金融道を桑田さんらに学んでゆき、終盤古井をカタにはめて金を回収していく流れの中で「金貸しの顔つき」になる灰原は必見。

■パート2 1996年10月8日放送(前作から8ヶ月後) 中居さん24歳

ヒロイン:三 宅 律子-篠原涼子

社長の、灰原に対する「入って半年やろ。いつまでも半人前や言うて…」というセリフから作中と実際の年月がリンクしていることが分かります。後の話でもこういうセリフは度々登場。

ヒロイン・律子には彼氏が居るのに一目惚れする灰原くん。*4そして、その彼氏の肩代わりで風呂に沈められる(ソー.プ嬢として働く)事に。言ってみれば「篠原さんレベル(本人だけど)の美女」の律子がそんな目に遭うの見ててすごく辛い…下着姿の彼女が灰原さんに向かって「抱いて!」と言った後、強くハグしてそのシーン終わるんです けど結局どうなったのか…と思っていたらラストに…!

「この仕事、僕…向いてないかもしれませんね」―――灰原は優しすぎるあまり、金に翻弄される人々(自分の客)を見て心を痛める。しかしその優しい灰原に助けられた客も多いよ!灰原くん自信持って!!

■パート3 1998年1月5日放送(前作から1年2ヶ月後) 中居さん25歳

ヒロイン:篠崎 みどり-石田ひかり

 熱くなって灰原さんが社長に意見する場面で、社長が「初めてやな。ワシに口答えしたの」と直接ではないけれど口に出していて、親のように灰原の成長を喜んでてすごく和んだ。灰原が「じゃあ社長さんが大阪の父親代わり?」とみどりに言われていたとおりだなぁと。灰原は「あの人が父親だったらグレてた」みたいな事言ってごまかしてましたが。

自分なりの金融道を探す灰原。しかし、2つの案件を取り扱っていながら片方に熱を傾け、もう片方を桑田の半ば強引なやり方で悪い方へ進められてしまう。そこで桑田が<手形の裏書>をヒロイン・みどりにさせている。この手法度々この後も出てくるのですが、新ナニ金でも登場しました。手形の裏にサインすると、その人が手形の支払い義務を負うのです…。

社長の「ワシらの仕事は焼畑農業みたいなモンや」というセリフは灰原の<社長との記憶>のうちかなり重要なもの。それはパート6での灰原のセリフ(後述)や、新ナニ金で社長を振り返る際にこの場面の映像が使われることが証明と言える。

あと、パート1~2から二年たったということもあって灰原の真っ黒に焼けてた肌がちょっと白くなりました。笑 ビジュアル的には私はパート3が一番可愛い灰原だと思います。髪も肌色も落ち着いた感じが。焦げてる感じは否めないですが。

■パート4 1999年4月30日放送(前作から1年3ヶ月後) 中居さん26歳

ヒロイン:山川しのぶ-上原多香子

一目惚れ演出(勝手に命名)*5は本作からパッタリ無くなります。

ヒロイン・しのぶは珍しく 初めから 灰原に対して強気な女性。笑 中盤では荒々しいドライビングを披露したり成人男性を蹴りで怯ませたり…。女性人気が高そうなキャラクターかな?

温泉に入るシーン(with桑田)は面白いので見ていただきたい笑

このパート4で初めて灰原さんへの「風俗イジリ」が出る。どうも、社長や桑原の間では風俗通いしてる(ことになってる)らしい灰原。桑田「風俗ばっかり行ってたらアカンで~」灰原「ばかな、馬鹿なこと言わないでください>_<…いったいだれに聞いたんだろー(棒読み)」…ここの流れ色々酷い。笑

 

■パート5 2000年9月25日放送(前作から1年5ヶ月後) 中居さん28歳

ヒロイン:志摩奈々子-加藤あい

灰原、パート4で伸びてた襟足が無くなった。黒に近い色の髪で、サラサラショート前髪は目にギリギリ。ビジュアルだけだと一番真面目風な見た目…ちょっと引いて見るとキノコみたいなシルエットだけど。笑 スーツ灰色。白いジャンパーから大きめのグレーのコートに…ダボダボ袖が可愛い。

桑田の背広、色も質感がおかしい!笑 ヘビ柄…?暑そうなテカテカした生地で、まさかの赤と青ツーパターンがある。持っている扇子の文字が「誠●意」から「誠心●誠意」に変わってる。

社長に頬をむにむにっとつままれる灰原さんがすごく可愛いので皆さん見てください。近年では見られないきゅっきゅってつままれかた。ぜひ。(強く推す)

桑田「本物の金融屋ちゅうのは、人を人と思わないで仕事することや」→灰原(人を人と思わない…そんなこと俺は出来ない)→奈々子「でも灰原さんは違った。最初から私を人間として見てくれたよね」→金子「まっ自分を人扱いせんこっちゃ」

桑田が金子からしっかり金融道を学んでいることが分かる上、灰原ははじめ桑田の言うことを「人(客)を人(同じ人間)と思わない」だと解釈していたのが→実は「人(自分)を人(人間)と思わない」という意味だった、→つまり(客を同じ人間ではないと思わないなんてことは俺には出来ない)と考えていた灰原の考えこそが金子社長から受け継がれる『金融道』だった、というわけですね。この流れはうまく出来ているなと思った。

■パート6 2005年1月3日放送(前作から4年4ヶ月後) 中居さん33歳

ヒロイン:市村 朱美-池脇千鶴

灰原、パート6でも黒髪、今度は外ハネ。

社長「お前、ここへ来て何年になったか?(灰原「5年…6年くらいかな?」)金貸しは10年で一人前や。まだひよっこやないか」高山「社長は「ひよっこのうちは足使うて客引っ張ってこい」言わはったんや。な?」…あれ?パート2では時間が一致していたのに。第1作からは実に10年が経ち、社長の言うとおりでは一人前のはずでは…?

桑田の背広が金ピカに!「誠 実」に桜吹雪の扇子にモデルチェンジ。年末には「来年もよろしく」の文字に。

クラブのボーイ役で鶴瓶師匠がさらっと出てくるのには驚き。通行人でナイナイ岡村さんが出たりちょい役がなにげに豪華すぎる。

灰原の「いつまでも焼畑農業みたいな商売をしていてはいけないと思います」という言葉はパート3で社長に直に教えられたことへの反論。真っ直ぐで優しい灰原は、金を貸すことで人の仕事を支えて育てたいと思いそれを実行するが…。

なんだかこのパート6だけはモヤっとしたまま終わってしまって消化不良な気持ちになるストーリーでした…一応ヒロイン・朱美は救われるけれど、やっぱりお決まりのパターンで灰原の元を去ってゆくし。灰原さんの持つ正義を突き通すだけでは、「金融業として」成立しない。…真っ直ぐすぎる灰原は金融業に向いてないと何度も言われて来たけど、今回は実際口に出して言われなかったのにもかかわらず実感させられた回、かな。「僕は、すべてを失いました」―――灰原さんのポツリと呟いた言葉が辛い。

 

*1:これを書くにあたってWikiなどを参考にさせて頂きました

*2:しかし標準語

*3:プロレスラーのヴァン◯レイ・シウバ似キャバ嬢に逃げられたらしい。どんなキャバ嬢やねん。なんでそれと付き合ったんや

*4:律子が「なんやのアンタは!降りかかった火の粉を自分で振り払うこともできんのんか。…ワタシはアンタと違う。」と言う所でもう別れたことになっているのかな?でも連帯保証人のサインが無くなる訳ではないから律子は借金返済しなくてはならないっていう。辛いです

*5:ピアノのBGMが流れ、ハッとした顔の灰原がヒロインに目を奪われる